Googleの無償版G Suiteの終了が発表されました。詳細は下記の記事をご参照ください。
今回はカスタムドメインですべてのメールをひとつのアカウントで受信する運用をしている場合の移行方法をご紹介します。今回のパターンはかなり特殊なため需要がほとんど無いと思いますが、どなたかの一助になれば幸いです。
オールキャッチ運用とは
「オールキャッチ」運用はすべてのアドレスに届いたメールをひとつのメールアドレスで受信する運用です。例として、ヤフーに登録するアドレスは、「yahoo@hogehoge.com」、ヤマダ電機に登録するアドレスは、「yamadadenki@hogehoge.com」といった具合にメールアドレスを使い分けることができます。
この運用のメリットは、都度、メールアカウントの作成が必要がなく、また情報漏洩の際、原因の特定が用意となります。
一方で該当ドメインのすべてのメールを受信することになるため、メールサーバに負荷がかかったり、迷惑メールが増えるといったデメリットがあります。
前準備
まずは移行先のGoogle個人アカウントを作成し過去のメールを移行しましょう。
- Google 個人アカウント取得
- G Suite アカウントでデータをテイクアウト(エクスポート&ダウンロード)
- G SuiteのGmailをGoogle 個人アカウントのGmailのメールアドレスに転送設定
- メールソフト「Thunderbird」をPCにインストール、ダミーのPOPアカウントを作成
- 「Thunderbird」にプラグイン「ImportExportTools NG」をインストール
- テイクアウトしたGmailデータの中にある「mbox」ファイルを「Thunderbird」にインポート
- Google 個人アカウントの設定からIMAP接続を許可する
- ThunderbirdでIMAP接続する
- IMAP経由でメールを移行する
私はGmailへIMAP経由で取り込みはしないことにしました。上記の6までの設定をしておきます。もし過去のメールを検索したい場合はThunderbirdで過去メールを検索できますもんね。
Zoho Mailを利用する
昨日紹介したXserverではオールキャッチ設定はできません。理由はサーバ負荷がかかるためとのことです。
無料で独自ドメインを設定し、メール転送できるサービスを見つけました。「Zoho Mail」です。メールボックスは5GBまで無料なため、メールボックスにメールを残さず、Google 個人アカウントのGmailアカウントに転送すれば、無料で実現可能です。
- Zoho Mailを申し込む
- ドメインをG Suiteのドメインに設定
- オールキャッチを有効
- Google 個人アカウント Gmailのメールアドレスに転送先を設定する(メールは残さない設定)
- ドメインに設定されたDNSサーバのNSサーバの設定を変更(Google → Xserver)
さいごに
G Suiteをメールアドレスのみ利用していた方は多いと思いますが、オールキャッチ設定を利用した人はあまりいないかもしれません。今回は引き続き無料で利用する方法として、Zoho Mailをご紹介しました。
みなさまの一助になれば幸いです。