楽天モバイルが1月29日、新料金プラン、Rakuten UN-LIMIT VIを発表しました。1回線目は通信量1GBまでは料金0円(タダ)という驚愕プランです。
しかも、Rakuten Linkアプリを使うと国内通話がかけ放題&国内SMSが使い放題となります。ということは、通信量を1GBまでに収めることができれば月額0円で電話かけ放題、SMSし放題で0円(無料・タダ)の携帯電話を維持することが可能となります。
複数回線を持っている場合は、申込日が古い回線が1回線目として判定されるようです。一度解約した回線を再契約しても1GB無料の対象となるようなのでご安心してください。この点は前回の記事で書いてますので興味がある方はどうぞ。
今回は、無料または格安でかけ放題の携帯電話を手に入れる方法を検討してみたいと思います。
Rakuten Linkの仕組みを確認しよう
まずはじめに、国内通話かけ放題、国内SMS使い放題を実現している「Rakuten Link」について仕組みと仕様を確認してみましょう。
Rakuten Linkは音声通話やSMSに変わる新しい次世代メッセージサービスである、RCSに対応したアプリとなります。RCSはRich Communication Servicesの略で、世界的に多くの通信キャリアが採用する標準仕様です。
RCSは無料通話、無料メッセージはもちろん、大人数でのグループチャットが可能で海外指定66か国の地域でも国内と同様に電話・SMSを利用できます。LINEのキャリア標準版と言えるかもしれません。Rakuten LinkはRCSに対応したアプリの1つ。ということになります。
IP網を使うためRCSに準拠したアプリ間では無料通話・無料メッセージであるのは当然として、固定電話、携帯電話への通話も無料なのがRakuten Linkのスゴイところです。(ナビダイヤルなどの一部電話を除きます。)しかもRakuten Linkはデータ通信量をカウントに含めないという仕様もスゴイです。太っ腹!
国内でRCSに準拠したアプリは無いのかというと実は、ドコモ・au・ソフトバンクが提供する、+メッセージはRCSに対応しています。ただ、一筋縄にはいかず、RCSに対応はしているのですが、各社にとってドル箱の音声通話は解放していません。なんてことでしょう。標準規格のRCSを採用しながらも、またもやガラパゴスな仕様にしちゃっています。
また、現状は、Rakuten Linkと接続がされていません。Rakuten Linkをガン無視しているわけですが、世界的に見れば、世界的には+メッセージの方こそが異端児であることは上の説明で分かってもらえると思います。
楽天モバイルは当初からRakuten Linkを標準搭載とすることで音声通話による利益を全くあてにしていないことが分かります。今後はこの流れは避けられないことは間違いありませんが、新規参入の楽天モバイルだからこそ割り切れたとも言えますが、潔い決断と言えるでしょう。
Rakuten Linkについて理解が深まったと思います。
まとめると下記の通りです。
- Rakuten LinkはRCSアプリの1つ
- パケット網を利用
- RCSに対応したアプリと通話・メッセージが無料
- 固定電話・携帯電話へも話し放題、SMSし放題なのがすごい!
- Rakuten Linkの通信パケットは通信量にカウントされない
https://network.mobile.rakuten.co.jp/service/rakuten-link/
Rakuten Linkの動きを理解しよう
Rakuten LinkはRCSを利用したアプリなのは理解しました。続いて動きについて理解しておきたいと思います。Rakuten Linkはアプリなのでスマホやタブレットにインストールすれば利用できるのでしょうか?その辺はきちんと制御が掛かっているので整理しておきたいと思います。
動作 | 条件 |
【A】アプリの初期設定 |
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【B】アプリの起動 |
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【C】通話・メッセージの発信・着信 |
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【D】通話の際、相手に電話番号通知 |
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ポイントは【C】通話・メッセージの発信・着信と【D】通話の際、相手に電話番号通知です。
この動きをしっかり理解して無料または格安でかけ放題の携帯電話を実現してみましょう!!
完全無料 or 月額298円で話し放題の携帯電話を作る方法はこれだ!
それでは具体的に無料または、月額298円で話し放題の携帯電話を作る方法を考えてゆきましょう。
1. 楽天モバイル回線で利用、ただし他のアプリを使わず1GBまでに抑える
もっとも簡単なのは普通に楽天モバイル回線で利用する方法。Rakuten Linkはパケットを消費しないので、他のアプリを使わず1GBまでに抑えれば、月額無料で話し放題の携帯電話が実現できます。当たり前ですが。
利用のスマホがAndroidなら800MBなどで通信量の警告を表示するようにしておくことをお勧めします。1GBを超えた場合でも、通信を止めると通話ができなくなってしまうので止めるわけにいかず、料金が発生してしまう可能性があるのが方法の弱点です。
3GBまで980円なんだからセコイこと言わず気にするなよ!というのは禁句です。今回は極限を目指しているんですから!!
2. Wi-Fiに接続して利用する
次に簡単なのが自宅や会社のWi-Fiを利用する方法です。
- Wi-Fiでインターネットに接続
- 楽天モバイルのSIMが刺さっていること
- モバイルデータはON
この状態であれば完全無料で話し放題の電話機が実現します。また、相手に番号通知がされます。モバイルデータをOFFにすると相手に番号通知されないので注意してください。
当然ですがWi-Fiに接続されていない場合、楽天回線のパケットを消費するため通信量に注意するようにしましょう。結局、1と同じリスクがあることになります。
この環境ではWi-Fi環境が必要なため外出先での利用はできません。完全に家や会社の事務所で使う場合に有効な方法です。
固定回線のネット接続料がかかっているから完全無料じゃないやん!というのは禁句です。すでに環境がある場合を前提にしていますのでご理解をよろしくお願いします!!
3. もう1枚SIMを刺して通信はそいつに任せる
ようやく本題です。
長かった?!!!
これを言いたくてここまで書いてきました。皆さんついてきていますか??お疲れさまです!!
楽天モバイルのSIMの他に、他社の2枚目のSIMを刺してモバイル通信は他社のSIMを利用することで、楽天モバイルの回線を1GBに抑えることができる。つまり他社のSIM代金だけで話し放題の携帯電話が実現できる。というわけです。
他社のSIMはどこでも構いません。格安SIMを採用すれば極限まで安く抑えることが可能になります。当然、携帯電話回線なので外出先で利用できます。また、他社のSIMを利用することによるメリットがもう一つあります。それは、通信ができる保証です。
他社のSIMはドコモ回線、au回線、ソフトバンク回線を利用しているため、現状は楽天モバイルと比較してエリアの広さは比べ物になりません。データ通信ならばまだしも、携帯電話はつながらなければ意味がありません。
実は楽天モバイルのエリアの狭さ、弱点をカバーする。という意味でも当面は電話は楽天モバイルを利用するもデータ通信量は1GBに抑えつつ維持費を0円として、他社のSIMを2枚目として利用するのが最も賢い利用方法だと私は考えます。
ここまで書いて最も重要なことを言い忘れていました。これを実現するには、SIMを2枚刺せるスマホが必要です。物理的なSIMを刺せる、DSDS(DSDV)といったSIMフリースマホでもOKですし、デュアルSIMに対応したiPhone(iPhone XS、XR、11、12、SE 2020)でもOKです。iPhoneは楽天モバイルの回線はデータを流し込むeSIMで利用し、他社のSIMを物理SIMで利用することになります。(DSDS、eSIMの説明は割愛します。ご了承ください。)
今回、DSDVに対応したSIMフリースマホで以下で試してみました。
- 楽天モバイルSIM + FUJI WiFi SIM 100GBプラン
- 楽天モバイルSIM + ロケットモバイル神プラン(D)
常用は FUJI WiFi を利用しようと考えています。私の場合、外出先では電話だけでなく高速回線も必要なので。外出先で高速通信が必要ないよ!という方は、ロケットモバイルの組み合わせでOKだと思います。
次の章で実際に使ってみた感想、使用感をご紹介いたします。
ロケットモバイル神プランで月額298円でRakuten Linkは使えるか?
ロケットモバイルは月額298円の「神プラン」を提供しています。ドコモ回線で通信速度は200kbpsと低速ですが容量制限なしです。ドコモ回線のDプランはブースト機能があるため初速は速度が少し出るのでページの読み込みのストレスが軽減されます。
音楽ストリーミングサービスやテキスト中心のSMS、LINE程度の利用であれば十分利用できます。ロケットモバイル神プランについては以下の記事をご覧ください。
どのプランを選択すればいい?
ドコモ回線を利用した、Dプランは、データプランで298円、SMS150円です。私はSMSを付属を契約しましたがRakuten LinkでSMSを使えるのでデータプラン(月額298円)でOKです。
また、初期手数料が3,000円かかりますが、利用期間の縛りはなくいつでも解約可能です。
200kbpsでRakuten Linkは使えるか?
「問題なく使えます。」
待ち受け、発信とも問題なく使えます。通話中の通信量は、30kbps前後です。実測値で180kbpsは出るので十分な品質と言えます。アプリ上のネットワーク品質は「最適」と表示されています。
Rakuten Linkでのメッセージ交換も問題ありませんが、動画は止まってしまい使用に耐えない状態でした。
- Rakuten Linkでの通話の発着信 問題なし、品質:最適
- Rakuten Linkでのメッセージ発着信 問題なし
- Rakuten Linkでの動画通話 不可
初期費用3000円、月額298円でいつでもどこでも話し放題の携帯電話が実現できました。
さいごに
楽天モバイルはこれまでの大手キャリアにはできなかった大胆な戦略を次々に売っています。月額0円で通話され続けると、楽天モバイルには1円も入ってきません。現時点は1円も請求していない状態なので100%楽天モバイルがユーザーの費用を負担している形ですが、4月以降、課金が開始された後は1GBまで無料で利用した分のコストは、課金されたユーザーが負担することになります。
正規料金プランでの利用なので問題はありませんが、収入が入ってこないと事業継続もできなくなります。先に書いた通り、私は、通話ができる保証をするため現状はFUJI WiFiの回線を併用していますが、楽天モバイルのエリアが広がった暁には、一本化を検討する予定です。
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