去年の11月10日に発売になった「ポメラ(DM10)」。デジタルメモといういわゆる隙間を狙った商品で大ヒットとなったのはまだ記憶に新しいところ。私も今年2月に購入して、iPhoneを購入するまで、毎日愛用していました。そのポメラの上位機種、「DM20」が発表されました。
そろそろ新機種が発表されるのでは?と予想はしていたので、「やっぱりか」という感想。発売日は12月11日からとのこと。DM10の後継機種ではなく、「Premium Model」とあるように「上位機種」という位置づけのようです。
早速スペックを比較してみましょう。
続いて、ざっくばらんに「ここがスゴイ」と「ここがガッカリ」な点を書きたいと思います。
■ ポメラ(DM20)のここがスゴイ
DM20の商品ページに掲載されている、この説明が実に分かりやすいです。
- 1ファイルの文字数がUP(8,000文字→28,000文字)
- フォルダ管理機能(5階層まで)の搭載
- QRコード表示機能(3,200文字)
- エネループ正式対応
これら変更点の多くはユーザーが希望を出していたものなのです。ユーザーの意見に真摯に対応してくれた、というキングジムさんの姿勢はスゴイと思います。
さらに、DM10のいいところを削らず残した点もスゴイと言えるのではないでしょうか。
- 駆動時間の20時間を維持
- バックライトの非搭載
■ ポメラ(DM20)のここがガッカリ
一方で、ガッカリだった点をあげてみましょう。
- 価格が高い
- DM10の価格改定が無かった
- 全文検索(Grep検索)が非搭載
34,650円の価格についてはとても残念です。これだけの機能を搭載したから「上位機種」と位置づけるのではなく、これだけの機能を搭載した「後継機種」として最低、DM10の価格を維持して欲しかったです。実売は3万円前後になると思いますが私の場合、3万円も出せません……。
DM20を「上位機種」と位置づけるならば、DM20の価格を維持して27,300円(税込み)、DM10を19,800円(税込み)に価格改定していたら、もっとインパクトがあったのでは?と思います。
また、全文検索機能はぜひ搭載して欲しかったのでガッカリ。1ファイルの文字数が増え、内蔵メモリだけでもかなりの文章を詰め込めます。そうなれば余計に検索機能が必須となるのは言うまでもありません。ファイル・フォルダ検索機能は搭載されただけに、もう一息頑張って欲しかったな?。
以上、DM20の仕様を見て感じた事を書かせていただきました。ポメラは実に着眼点の面白い商品だと思います。しかし、去年と情勢は変わっているのも事実。3万円後半で既にミニノートが買えるようになってしまってます。来年にはChromeOSがリリースされ恐らくこの価格で数秒で起動するPCが発売されるでしょう。
現時点で電池寿命と起動時間でアドバンテージがあるポメラですが、来年にはそれも薄れてしまう事になりそうです。DM10の実績を持ってすれば製造コストを下げつつも利益を確保できる機種を開発できると思います。今後、ポメラが生き残るには、やはり1万円台の価格設定、実売価格が1万円ちょっと、という線になるんじゃないかな、と考えています。
DM20の販売目標が初年度5万台だそうですが、どうなんでしょうか……。ちなみにDM10は3万台の目標に対して9万台と実に3倍の販売実績を残したようです。さてDM20はどんな人が買うのかな?DM10の買い換え?DM10では機能的に不満があって買うのを控えてた人?どちらにせよ5万人もいないような気もします(^_^;)。
DM20。魅力的な機種なのは間違いありませんが、DM10と比べちょっとバランスがくずれちゃったかな?と感じています。さて12月11日の発売後の売れ行きはどうなるかな???