我が家は3階建ての戸建てで二世帯で生活をしています。子どもも大きくなりネット環境に接続する機器が爆発的に増えています。
数えてみると、スマホ、タブレットはひとり1台持っているし、ゲーム機、テレビ、ストリーミングデバイスなどネットに接続する家電製品も増え、50台を超える機器がルーターに接続しています。
これまで、日本メーカーの無線LANルーターを使っていましたが、常時接続する機器が20台を超えた頃から通信速度が途端に遅くなりストレスを感じるようになりました。詰まっている、混雑しているのが体感できるのです。
2016年9月にそれまで日本では無名だった、TP-LINK社のルーター、Archer C9を購入し、その能力の高さに一気にファンになってしまいました。その後あらゆる機種をレビューさせていただきましたが、家の形状、広さ、家族構成など利用する環境にあわせルーターを選べば、コストパフォーマンスを最大限に高められると実感しました。
TP-LINKのレビュー記事は以下より。お時間のあるときにどうぞ。
https://hitoxu.com/tag/tp-link
フラッグシップモデル、Archer C3150のさらに上をいく、最上位モデル、Archer C5400が日本国内で発売されました!!
今回は、「TP-Link WIFI 無線LAN ルーター Archer C5400」(29,701円)を詳しくレビューしちゃいます!! Archerシリーズとの比較はもちろん、各モデルのオススメ利用シーンなんかも考えてみたいと思います。
気になる方はぜひご覧くださいね。
この記事は、ひとぅブログレビューポリシーに基づき、TP-LINKさんからレビュー商品を無償提供いただきました。記事掲載における金銭の授受、記事内容への関与は一切ありません。
開封の儀
高級感のあるパッケージの、Archer C5400。AC5400との表記もあります。トライバンド MU-MIMO、無線LANルーターです。ポイントは「全てのデバイスにとって最高のWi-Fi」。そう、どんな機器にも最適な無線環境で接続できることを目指した機器になります。
推奨利用環境は、戸建て3階建て、マンションは4LDK、接続台数は推奨24台、最大64台となっています。
セットアップはパソコン、スマホから可能。専用アプリも配布されています。
背面にはArcher C5400の特徴が説明書きされています。
- より高速なWi-Fiを – NitroQAMTM (1024-QAM)と4ストリーム通信機能によりあなたの無線LAN機器の速度を最大まで引き出すことが可能になります。また、3バンド合計5334Mbpsの高速通信が可能です。
- より多くのバンドでより多くのデバイスを – 3バンド対応により 3つの区別された無線ネットワークを提供できます。
- 安定した多重通信 – MU-MIMO機能により最大4台までのデバイスに対し同時に1度にデータが送信をすることで4倍のパフォーマンスを発揮させることが可能です。
- スムーズなパフォーマンス – スマートコネクト機能により別のバンドを同じSSIDにまとめることも可能です。これにより端末側で空いているバンドを自動選択し最適な通信速度を得ることができます。
- パワフルなプロセッサ – 高速な1.4GHzデュアルコアCPUと3つのコプロセッサが高負荷時にも安定した通信を実現します。
- より広い通信範囲 – 8本の外付けアンテナがかつて無い通信範囲を生み出します。
実は、これらの特徴はほぼArcher C3150と同じ。違う点は、アンテナが4本から8本に倍増された点と、これまでは2.4GHz、5GHzの2バンドだったのか2.4GHzと5GHzが2つの3バンドになった点。
たった2つの特徴の差ですが、この差が多くの台数を使う時、広い環境で使う時に絶大な威力を発揮することになります。
側面には主な特徴、仕様、製品構成が記載されています。
アップで見ておきましょう。
それでは開封です。Archer C5400本体がドーンっとお出ましです。存在感抜群です。
本体下にはマニュアルや関連書類が。
その下には、ACアダプタ、LANケーブルが入っています。
内容物は取ってもシンプルです。Archer C5400本体、ACアダプター、マニュアル類、以上です。
かんたん設定ガイドを見ればルーターの設定は悩まずにできるでしょう。また嬉しいのが初期設定カードなるもの。初期設定のSSID、パスワードが記載されたカードですが、通常は本体に記載されているだけで、このようにカードが入っていることは少ないです。これは親切でいいですね。
ACアダプターです。OutputはAC3150と同じ、12.0V/5.0Aです。
本体を詳しく見ていきましょう。正方形で薄いお弁当箱のよう。無線Wi-Fiルーターにはまったく見えません。これがまたいいところですね!!カッコいい。
少し上の角度から。
真ん中にTP-LINKのロゴがあります。
手前の側面にインジケーター類が集約。LEDランプが点灯しますが、任意に消灯も可能なので普段は暗い寝室でも明かりが目障りになりません。
側面はなにもありません。
背面に各端子、スイッチ類が集約されています。左からリセットボタン、USB 2.0ポート、インターネット端子、イーサネット端子4ポート(ギガビットLAN、1000BASE-T)、USB 3.0ポート、電源ボタン、電源端子となっています。私はUSB機器は接続しないためこのあたりは未評価となります。
もう一方の側面も何もありません。
斜めから見たところ。
背面を斜め上から見たところ。
背面をもういちど。
アンテナを立ててみました。一気にサイバー感が出てきました。
これはかっこいいわ。
真上から。
TP-LINKのロゴも渋さを増します。
これだけで爆速なのは間違い無い!と根拠無き信頼感があります。
アンテナは最大90度まで立てられます。
8本のアンテナは圧巻。
かっこいいぜ。
このまま歩きだしそうです。
背面は各スペックが書かれたラベルと壁掛け用の穴が本体に開いています。
以上、開封の儀でした。
TP-LINK Archer C5400を使ってみた
お待たせしました。それではAC5400を実際に使ってみましょう。まずはAC3150の場所に置き換えましょう。AC3150は筐体の大きさが大きく面積を多く占有していました。
AC3150の上にAC5400を乗せてみました。奥行きはほぼ同じで横幅が数センチ短くなっています。AC3150の本体寸法は、幅263.8mm x 奥行き197.8mm x 厚さ37.3mm、AC5400の本体寸法は、幅230mm x 奥行き230mm x 厚さ43mm です。
このようにすっきりしました!!アンテナは90度の他、途中の角度に調節が可能ですがいろいろと測定した結果、あまり変わらないので90度のままで使う事にしました。
背面はこんな感じ。LANケーブがみっちり埋まっているのを見るとワクワクしちゃいますよね!!(って私だけ?)
電波強度、通信速度を測定してみた
自宅の各所で電波強度と通信速度を測定してみました。Android honor6 Plusで「Wifi Analyzer」とiPhoneで「Speedtest.net」を利用しました。ルーターは2階のほぼ中央にある電話台です。
場所 | TP-LINK Archer C7 | TP-LINK Archer C9 | TP-LINK Archer C3150 | TP-LINK Archer C5400 |
---|---|---|---|---|
2階 電話台 | -26dBm/256Mbps | -28dBm/278Mbps | -26dBm/409Mbps | -28dBm/382Mbps |
2階 キッチン | -63dBm/251Mbps | -64dBm/269Mbps | -56dBm/336Mbps | -56dBm/309Mbps |
2階 リビング | -62dBm/226Mbps | -52dBm/266Mbps | -59dBm/329Mbps | -58dBm/298Mbps |
2階 トイレ | -56dBm/216Mbps | -66dBm/231Mbps | -61dBm/309Mbps | -55dBm/289Mbps |
3階 書斎 | -78dBm/134Mbps | -76dBm/146Mbps | -75dBm/190Mbps | -75dBm/176Mbps |
3階 主寝室 | -78dBm/138Mbps | -72dBm/169Mbps | -70dBm/231Mbps | -73dBm/180Mbps |
3階 クローゼット | -80dBm/92Mbps | -76dBm/144Mbps | -76dBm/188Mbps | -76dBm/179Mbps |
3階 子ども部屋 | -81dBm/70Mbps | -79dBm/135Mbps | -78dBm/160Mbps | -74dBm/188Mbps |
屋上踊り場 | -92dBm/2Mbps | -90dBm/69Mbps | -90dBm/71Mbps | -91dBm/68Mbps |
1階 リビング | -85dMb/44Mbps | -80dBm/86Mbps | -81dBm/91Mbps | -79dBm/98Mbps |
電波が遠くまで届く事を期待しましたが、電波強度はArcher C7/C9/C3150と比較し、数値的には若干の向上はありましたが、ほぼ変わらないという結果となりました。通信速度はC3150とC7/C9より高速になりましたが、C3150とほぼ変化なしと言えるでしょう。
Archer C7/C9/C3150/C5400の4機種を実際に使ってみた感想としては電波の強度はこれ以上強くなることは難しいのではないかと思います。一方でアンテナの数やCPU能力の向上で速度のUPが可能と言うことが分かりました。
正直な感想としてはArcher C9で電波の強度と速度はじゅうぶん満足です。C3150で同時接続数の向上と速度の安定が向上したと言えます。C5400ではC3150をさらに安定度が増しました。
接続台数は24台まで余裕のC5400。最大64台まで接続できるルーターはそうないでしょう。家庭用で最強のルーターであることは間違いなさそうです。
Archer C9で満足できる通信環境が手に入りますが、接続台数が増えても安定した高速通信を実現させたい場合は、C3150が選択肢となります。
さらに接続台数が20台を超える場合、5GHzのSSIDを2つに分けたい場合は、C5400が選択肢となるでしょう。でさらに安定した通信を実現できます。
つい半年ほど前まで、某社のルーターを使っていて30Mbps程度で遅いな〜とストレスを感じていた頃が懐かしいです。接続台数が20台を超えてたのでもうルーターは悲鳴を上げていたのでしょう。それが、今はどこにいても100Mbps前後の通信速度で快適なネットライフを送っています!!
TP-LINK Archer C5400のここがGood!
- NitroQAMTM (1024-QAM)と4ストリーム通信機能搭載。3バンド対応で合計5334Mbpsの高速通信が可能
- MU-MIMO機能により最大4台までのデバイスに対し同時にデータが送信可能
- 高速な1.4GHzデュアルコアCPUと3つのコプロセッサが高負荷時にも安定した通信が可能
- 8本の外付けアンテナが広い通信範囲をカバー
- 30台以上接続しても安定高速稼働
Archer C3150よりもGoodな点をボールド表示しました。3バンドに対応しているため5GHzを2つのSSIDに振り分けることが可能です。ゲーム用など混雑を避けたいものなど分けることができます。アンテナが増えた分で広範囲なカバーされる点は、上下方向より横方向のカバーが増えたように感じます。マンションで特に効果が出ると思います。
同時接続に関してはC3150でも優れていましたが、C5400ではさらに安定しています。最大64台までカバー可能な性能を有しています。ヘビーユーザーは必見でしょう。
TP-LINK Archer C5400のここがうーん
- 消費電力が高い
- ペアレンタルコントロールの挙動が不安定
Archer C3150と同じ点がうーんにあげさせていただきました。仕様上の消費電力はC5400でも変わりありません。ただアンテナが4本から8本に増え、3バンドに増えているため消費電力は上がっていると予想されます。筐体サイズはコンパクトになったと思います。ペアレンタルコントロールはひきつづき今後に期待です。
結局、Archerシリーズのどれを買えばいいの?
Archer C7/C9/C3150/C5400の実機を使って試した人って意外と少ないと思います。だから言える本当に買ったらいい機種をご紹介しちゃいます。
我が家は3階建ての戸建て住宅。ルーターは2階中央に置いて利用しています。電波は下方向へ飛びにくい特徴があります。できることならルーターは1階に置く方がいいでしょう。日本では電波の強度が制限されているため、これ以上強くできない事を考えると3階建ての場合は、ひとつでカバーするのではなく届きにくい場所は中継器を利用することをオススメします。
我が家では1階にTP-LINK RE450を使っています。これでうちじゅう快適なネット環境を実現しています。適材適所の機種を選定することが大切です。
前置きが長くなりましたが、マンションで2LDKまでなら、Archer C7。3LDKまでならArcher C9、4LDKなら、Archer C3150がいいでしょう。4LDKを超える、または、接続機器が多い方はArcher C5400を選択肢にしてください。
2階建ての場合は、3LDKならArcher C7、4LDKならArcher C9、それ以上ならArcher C3150がいいでしょう。100m2を超える2階建ての場合はC5400にしておけば間違い無いでしょう。
3階建ての場合はArcher C9以上をオススメします。接続台数が多くなる場合はArcher C3150、C5400をご選択ください。
ちょっと乱暴な書き方になりますが、2人までならArcher C7。3人までならArcher C9。4人以上ならArcher C3150。接続台数が多い人はArcher 5400とイメージしておけばいいかもしれません。
さいごに
Archerシリーズを4つ実機で利用することができてそれぞれの機種の特徴がよく分かりました。TP-LINKのすごいところは機種によってできる機能の優越は多くなく、電波、接続台数などによってしっかりと区別ができています。
オーバースペックのものを購入してももちろん問題はありませんが、コスパが高いと感じないかもしれません。やはり利用環境に合わせた機種をご選択されることをオススメします。
私は最上位機種、Archer C5400で当然のごとく大満足しています。1週間が経過いましたが有線、無線機器が安定したネット接続を続けています。YouTubeもサクサク再生されるし、家族5人が同時にネットを使っていてもまったく混雑する様子はありません。スゴイ機種だな、と改めて思いました。
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