2016年に日本市場に参入したTP-LINK。1996年に中国で生まれたネットワーク機器メーカーで現在は世界シェアは4割を超えるほどの企業なんだとか。最近話題のメーカーで気になっていたのですが、2013年12月に購入したNEC PA-WG1800HPが故障したため、TP-LINKを購入してみることにしました。
2013年12月に購入したPA-WG1800HPの記事は以下。あわせてどうぞ。
TP-LINKは今春ころかちらほら名前を聞くようになり、Amazonのセールで常連となり国内の知名度が上がってきました。知名度だけでなくArcher C7という機種の評判が高く、じわじわと人気が高まってきた、という経緯があります。
2016年6月に発売になった新機種の「TP-LINK 無線LANルーター デュアルバンド 11ac/n/a/b/g ギガビット 1300Mbps+600Mbps ビームフォーミング対応 3年保証 Archer C9」(13,899円)を購入しました。
PA-WG1800HPと比較し、2.4GHz帯が450Mbps→600Mbpsに、ビームフォーミング対応、電波強度が強くなったというのがスペック上での進化でしょうか。
開封の儀
TP-LINKの1900ギガビットデュアルバンド無線ルーターです。日本語表記の分かりやすいパッケージです。
背面に特徴が書かれています。Archer C9はTP-LINKが発売している国内家庭用機器の中で最上位機種となります。
側面。セットアップはウェブ画面からとなりますが、スマホアプリからも可能なようです。
もう一方の側面。
パッケージのアップ写真を撮影しておきました。気になる方はチェックしてください。
背面の説明。ギガビットイーサネット、USB 3.0ポートを搭載します。
1GHzデュアルコアCPUが特徴のひとつ。NECのルーターは動作がモッサリで設定時はストレスいっぱいでしたが、サクサク動いてくれるかな?
保護者による使用制限機能についてどの程度なのか?が気になりましたが、後述します。(いまいちな結果になりました。)
開梱してみました。真っ白なシンプルな箱です。
真っ白な本体がお出まし。NEC PA-WG1800HPを見慣れた目には大きく感じます。
本体の下にアンテナ3本、ACアダプター、LANケーブルが入っています。
内容物はArcher C9本体、ACアダプター、LANケーブル、アンテナ、簡単設定ガイド、ライセンス関係が記載された書類は英語です。
本体は丸みがありピカピカです。
TP-LINKのACアダプターです。小さくはありませんが大きすぎることもありません。
この角度は微妙です。電源タップの隅っこに刺すのがよさそう。
簡単設定ガイド。コイツは日本語です。
ライセンス関係が書かれた書類は英語です。
保護シートを剥がしますか。
ピリピリ〜。この瞬間が一番好きな人、正直に手を挙げてください!
ピカピカ!
前面にインジケーターLEDがあります。普段は暗めに青色に点灯し眩しすぎることはありません。
スタンドは固定で角度を調整できません。これは意外。
この角度で固定です。
側面にWi-Fi ON/OFFボタンとUSB 3.0ポートがあります。私は使う予定はありません。
背面にUSB 2.0ポート、WPSとリセット共有ボタン、WAN、LANギガビットポート。電源スイッチ、AC電源となっています。
アンテナを取り付けて見ました。さらに大きくなりました。
1年8カ月お世話になったNEC PA-WG1800HPの場所に設置します。
横置きが縦置きに変わったため、本体サイズは大きくなりましたが、占有スペースは少しだけ小さくなりました。上空の占有スペースはものすごく大きくなりましたが。
色がホワイトなのでそれほど存在感はないので良かったと思います。
TP-LINK Archer C9を使ってみた
設定はかなり簡単でした。画面の説明がわかりやすいです。NECの管理画面とは雲泥の差といっても過言ではないでしょう。NECを含め日本のルーターを設定したことがある方は設定画面は全然違いますが、画面を見れば迷わずに設定できると思います。
TP-LINKのサイトに管理画面のエミュレーターがあるので、購入前にチェックも可能なので気になる方はご覧ください。
管理画面のページ表示、切り替え速度は速く、書き込みの時は少し待たされますが快適です。CPUが高速である恩恵なのかもしれません。
電波強度は若干改善、通信速度は劇的改善
設定は一度するとその後はあまり触ることはないため、肝心なのは電波強度と通信速度です。光回線(eo光1ギガ契約)の外部サイトへの速度テストを実施しました。
ルーターは2階ほぼ中央にある電話台に設置しています。NECでも2階は特に不満はありませんでした。3階は各部屋まで扉が2枚挟むため、主寝室意外は電波が弱く速度も遅くなっていました。
でも、実際に利用していて「遅い」と感じることはほとんどなく、快適に使えてはいました。それがどうなったか??結果は以下の表の通り。
表中の左が電波強度、右が通信速度となります。電波強度は数字が0に近い方が強くなります。
場所 | NEC PA-WG1800HP | TP-LINK Archer C9 |
---|---|---|
2階 電話台 | -21dBm/142Mbps | -28dBm/278Mbps |
2階 キッチン | -65dBm/134Mbps | -64dBm/269Mbps |
2階 リビング | -53dBm/139Mbps | -52dBm/266Mbps |
2階 トイレ | -65dBm/104Mbps | -66dBm/231Mbps |
3階 書斎 | -80dBm/68Mbps | -76dBm/146Mbps |
3階 主寝室 | -80dBm/72Mbps | -72dBm/169Mbps |
3階 クローゼット | -80dBm/68Mbps | -76dBm/144Mbps |
3階 子ども部屋 | -80dBm/48Mbps | -79dBm/135Mbps |
屋上踊り場 | -90dBm/36Mbps | -90dBm/69Mbps |
1階 リビング | -81dMb/66Mbps | -80dBm/86Mbps |
電波強度は数字上ではほぼ変化がありませんでした。若干改善したかな?というレベルです。でも実際の通信速度が劇的に向上しました。光回線の恩恵をガンガンに受ける事ができる結果となりました。
これは電波強度の問題より他が改善したような気もしますがとにかく超快適になりました。
「保護者による制限」機能は不完全
NEC PA-WG1800HPでは「悪質サイトブロック(有償)」を利用していました。ルーターの出口で悪影響のあるサイトへの通信を遮断していました。一方、TP-LINKではこのようなサービスは提供しておらず、「保護者による制限」という機能を用い、任意にサイトを指定してコントロールが必要です。
手順としては制限対象となるデバイスを登録します。接続中のデバイスが表示されその中から選択して指定します。この操作は良くできています。
コンテンツ制限は「ブラックリスト」と「ホワイトリスト」で制御します。ブラックリストは「キーワード」を追加しそのキーワードに合致するサイトは遮断し、ホワイトリストに設定されたドメインは無条件で通します。
ブラックリストはキーワードなので便利だと思いいろいろと設定しましたが、果たして日本語は正しく認識しているのでしょうか?動きが確かでなく設定したキーワードを普通に通過してしまっています。(ひっかかるものも一部あります。)
引っかかった場合の動きもイマイチで、1分ほど待たされた後にエラー画面が表示されます。しかもブラウザーのエラーなので何が起こったのか分からないと思います。
また、インターネットアクセス制限時間もうまく動いていない様子です。不許可の時間帯でも普通にアクセスできてしまいます。これらの点はファームウェアのアップデートで改善可能と思いますので今後に期待したいところ。
「保護者による制限」に期待されてこの機種を購入検討されている方は特に注意してください。
TP-LINK Archer C9のここがGood!
- 電波が強く、通信速度が速い
- 13,899円と中級クラスの価格帯
- 設定画面が分かりやすくサクサク
少し使ってみただけで世界で売れているのもなっとくしました。シンプルでいて機能が十分で大きな不満点がない商品に仕上がっているのです。うむ、これは国内メーカーはもっとがんばらないとダメですね〜。
TP-LINK Archer C9のここがうーん
- 筐体が大きい
- 「保護者による制限」の動きがイマイチ
筐体が大きいのはいろんな意味で仕方ない部分だと思います。保護者による制限は本当にイマイチなのでこの点は強く改善を希望します。
さいごに
NEC PA-WG1800HPからTP-LINK Archer C9に買い換えて満足しています。保護者の制限だけが不満点ではありますが、サクサク快適にネットができていますよん。
ちなみにSSIDとIPアドレス、DHCPの取得範囲はPA-WG1800HPと同じ設定をしました。こうすることで、接続される側のネットワーク設定の変更が不要になります。SSIDは「aterm-XXXX」と変なんですけどね!!
NECのルーターで電波強度が弱いとお悩みの方にオススメです。気になる方はチェックしてみてください。