ガジェット好きの人は、デジタル化に強い関心があります。スケジュールなどデジタル化ができたものもありますが、デジタル化がうまく行かなかったものがあります。それは、「ノート」です。
これまでにも、ノートを電子化するガジェットやアイテムは数多く発売されてきました。専用ペンと専用台の上で書いたものが、デジタル化されるものや、紙に書いたものを電子化するものなど。
しかしどれもしっくり来ず、普及したものはありません。
もうノートはデジタル化は無理なのかも。と思っていたところ、ビビッとくるアイテムが登場しました。
その名は、「Rocketbook Everlast」です。サイズは手帳サイズ(4,980円)と、ノートサイズ(4,980円)があります。
どちらのサイズがいいの?という疑問に思いますよね? 今回は株式会社Xcountryさんにご無理をお願いして、2サイズをご提供いただきました! サイズ感や使い勝手の違いをレポートさせていただきますね!!
この記事は、ひとぅブログレビューポリシーに基づき、株式会社Xcountryさんからレビュー商品を無償提供いただきました。記事掲載における金銭の授受、記事内容への関与は一切ありません。
Everlastとは?
Everlastは米国クラウドファンディングサービスIndigogoとKickstarterで合計4,364,739USドル(4.8億円)を集めたことで話題になった商品です。
Everlastは、ノートサイズ(21.5cm×27.5cm A4サイズより少し大きめ) と 手帳サイズ(15.5cm×22.5cm A5サイズより少し大きめ)の2つのサイズがあります。
これまでもホワイトボードのようなノートはありましたが、30ページ以上あるノートは他にはありませんでした。普通のようにノートにも使えるデジタルノート、それがEverlastです。
Everlastは他の電子ノート異なる3つの特徴をまとめると以下の通り。
1. 1000回以上使える
濡れたタオル(ウェットティッシュ)などで、書いた文字や絵を消すことができ、何度でも使えます。ホワイトボードがイメージしやすいですね。1000回以上、問題なく消せるとのこと。大学ノートに換算すると500冊以上ものページ数になります。
2. 面白いほど、簡単なスマート連携
Rocketbook Appを起動し、スマホにかざすだけで瞬時にスキャンを行いデジタル化されます。
また、ノートのページ下部にある7つのアイコンにマークを付けることで、Dropbox、Google Drive、Evernote、iCloud、OneNote、Slack、各種E-mailと連動し、直接フォルダや宛先にスキャンデータを送れます。(後からでももちろんOK)
3. 専用のペンは不要
今までのスマートノートには専用のペンや専用の紙が必要なため、ペンを失くしてしまった時などは、新しい専用のペンやノートを買う必要がありました。
このノートなら、PIROT社のフリクションペンに対応しているので、どこでも購入できます。カラーや太さも多種多彩で、どこにでも手に入ります。
開封の儀
ノートサイズ(左)と手帳サイズ(右)の2種類。並べてみると大きさの違いがよく分かりますね。
まずは、手帳サイズから見ていきましょう。サイズは15.5cm×22.5cm。A5サイズより少し大きめとなっています。
背面はこんな感じ。オリジナルの英語版に日本語の解説用シートが入ってパッケージされています。
次に、ノートサイズ。サイズは21.5cm×27.5cm。A4サイズより少し大きめとなっています。
背面はこのようになっています。
表面のシートを剥がしました。ノートとフリクションのペンのセットとなっています。
ノートの背面に入っていた用紙はHOW TO USEでアプリの連動に関しての説明となっています。背面は注意事項でフリクションを使う事と、1カ月程度であれば問題なく消えた事が説明で書かれています。逆に言うと何年も放置していると消えなくなる可能性もあるという事でしょうか。
ノートとフリクションペン。ブラックで統一されていてカッコいいですね。
手帳タイプから見ていきましょう。ノートの表紙の素材はプラスチックでしょうか。少しざらついています。薄い緑色で無限をイメージした二つの丸の真ん中に、「EVERLAST」と表記されています。右下にはRocketnoteのロゴ。付属していたフリクションペンもブラック。
背面もざらついた材質ですがRocketnoteのロゴとMADE IN USAの文字はざらつきなしとなっています。リングは大きめでグレー。(後述しますが、この大きいリングが若干使いにくく感じました。)
パイロット社の消せるペン、フリクションです。フリクション自体が消せますが、EVERLASTではそのインク自体も消してしまいます。
ペン先は0.7ミリ。色は黒。
同梱されていた用紙。英語のみ。
背面はこの通り。
EVERLASTを開くと、裏表紙にアプリに設定した7つのアイコンの連携先をメモ書きできるようになっています。ノートは、約10mmと5mmのごとに薄いグレーのドットごとにで区切られています。ページ下にはQRコードと反対側にページナンバーが振られています。
このQRコードは「P13 V0I S0000000」といったようにページ情報が含まれています。もう少し小さい方がいいのにと思いました。
2ページ、3ページ目。QRコードはページ中央部に印刷されています。ページの周りが5mmほど黒く塗りつぶされています。スキャニング時にきれいに切り抜くための境界判断処理のためのものだと思われます。
ドットと7つのマーク、ページ番号はこのような感じ。アップで見るとよく分かりますね。
ノートの材質は紙のようにめくれますが、すべすべとした手触り。イメージ的にはプラスチック製のトランプを柔らかくした感じです。
最終ページ。
手帳タイプはページ数が36あります。じゅうぶんなページ数ではないでしょうか。
続いてノートタイプを見ていきましょう。単体で見ると大きさが分かりにくいですが、手帳サイズよりかなり大きいです。
フリクションペンのタイプが少し違います。
ペン先は同じ0.7mmです。
それでは見ていきましょう。
手帳タイプと同じですが、サイズが大きい分、各スペースが広く余裕を持って利用することができます。
ページのアップ写真。ドットの間隔やQRコードの配置、ページ番号表記の配置も同じ。
2ページ、3ページ目。
リングの大きさは手帳サイズと同じなので、ノートサイズの方が邪魔になりにくいように感じました。
最終ページ。
ノートタイプのページ数は32と、手帳タイプより4ページすくなくなっています。価格を同じにするために少なくしたのでしょうか?理由は分かりません。
Campusノート ノ-3AN と大きさ比較をしてみましょう。ノートタイプは一回り強大きいですね。
ページを比較するとこのくらいの差になります。
手帳タイプでは逆にCampusノートの方が大きくなります。
私は手帳タイプを普段の仕事で利用することにしました。ノートタイプは家でお絵かきや筆談、メモ書きなどに使おうと思います。
以上開封の儀でした。
Everlastを実際に使ってみた
Everlastに文字を書いてみた
フリクションで書いてみました。紙が少しツルツルしているので書き始めが擦れることがありました。また、インクが乾くのも普通の紙より時間がかかります。5〜10秒ほどは見ておく必要があるでしょう。
右利きの場合、左のページに書く際にリングが少し邪魔になります。
ふんふん。はじめはつるつる感に違和感を感じますが、すぐに慣れて大きな問題なく書けるようになります。
利用するペンはフリクションなので当然、擦ることで文字を消すことができます。付属のフリクションの消しゴム(?)はゴムが堅いのか、少し消しにくいように感じました。
ノートタイプと手帳タイプを重ねて比較してみましょう。こうしてみると結構差があることが分かります。
Everlastに書いた文字をRocketBookアプリで読み取ってみた
Everlastに書いた文字を読み取りに純正アプリ、RocketBookを使ってみます。スマホにアプリをインストールしましょう。
カメラをノートに向けるとエリアを認識します。
約2秒後にスキャニング(撮影)されます。
スキャニングされたデータはアプリに取り込まれます。
一度に複数ページを取り込めますが、スワイプをして連続で確認することはできません。また、同じページを複数回スキャニングできてしまいます。
せっかくQRコードがあるんだからページ順に自動で並び替えをしたり同一ページの場合はどちらを採用するかを選択できるようになれば便利なのにな、と思いました。
この点はアプリ側の今後のバージョンアップに期待したいです。
スキャニングしたデータを複数選択して、クラウドサービスに手動で送信することも可能です。
設定でスキャニング開始までの時間や解像度を設定できます。アプリ側の操作感はまだまだ改善の余地ありだと思います。
Everlastに書いた文字を消してみた
続いて文字を消してみましょう。ティッシュを水に濡らして試してみました。ウェットティッシュでも問題なく消えるようですが、匂いのないタイプを選択した方がいいでしょう。
インクが浮いて消えるような感じです。
一度サッと消せるわけではなく、何度かていねいに拭いて消す必要があります。
書いて数分後に消したためきれいに消えました。商品に入っていた用紙には1カ月では問題なく消えるようです。
消した後はこのように湿った状態になるため乾かしてあげる必要があります。
軽く擦るだけで面白いように消えます。
これは気持ちがいいです。
こんな状態のモノが一拭きで・・・。
こうなります。
しっかり拭き取れば完了。
心配した文字の残りですが、うっすらと文字の跡が残っていますが目をこらさないと分からない程。私は筆圧はそれほど強くありませんが、強い人は注意が必要かも。ホテルのメモ用紙に前の人の文字がうっすら残っている感覚が近いかもしれません。
また、フリクションは0.7mmタイプが付いていますが、私は0.5mmを別に購入し使う事にしました。それ以上細いペン先にすると跡が残るリスクが増えるような気もします。この辺は筆圧も考慮しながら注意したいところです。
EverlastのここがGood!
- スマホでページを撮影し各種クラウドサービスに送れる
- 専用ペンが不要
- 水で何度でも消して利用できる
- 30ページ以上ありたっぷり書ける
これまでの電子ノートの弱点を見事にカバーした商品と言えるでしょう。複数のページがあるので普段のノートとして使い、ページがいっぱいになるとクラウドサービスに送信すればいつでも過去のノートを見直すことが可能となります。
Everlastのここがうーん
- 取り込みアプリRocketBookの機能がイマイチ
- リングが大きくて左のノートに書く時に邪魔
- カバーに傷が付くと気になる
RocketBookアプリの作り込みの詰めが甘いですね。QRコードの連携やページの並び替えなど取り込みした後の取扱いをしやすいようにと思いました。Evernoteなど外部アプリに送ったら終わりではなく、アプリ上でもノートを扱えると便利です。
リングの構造は今後の製品で改善を期待したいところです。また、ノートをカバンに入れて移動している時に、表紙に堅いペンなどが当たると傷が付いてしまうことがあります。長く使うものなので気になってしまいます。ノートの外側の材質はハードではなくソフトの方がいいかもしれません。今後、ノートのバリエーションが増えた際に期待したいと思います。
さいごに
いかがでしたか? 実際に使ってみたところ、ノートと電子ノートのこれまでの不満点を良く研究した結果の製品だと感じました。フリクションが使える点は評価が高いと思います。今の時代はコンビニでも手軽に購入できますもんね。
現在不満と感じる点はEverlastの基本仕様ではない部分です。価格は4,980円と高価ですが、今後も長く使える事間違い無しです。バリバリ仕事にプライベートに使っていこうと思います!
私の人生にとって本当に最後のノートになるかも?(笑)
気になる方はチェックしてくださいね。
[レビュー商品提供記事]