マイクロソフトでは「Computer」、「Selector」といった、語末が「er/ar/or」で終わる外来語について、カタカナ表記する際に2音の用語は長音符号「ー」をつけ、3音以上の場合は省くというルールを採用した。この場合、「User」は「ユーザー」となるが、「Computer」は「コンピュータ」と表記される。
これは、マイクロソフトが自然科学/工学系、学術論文などで主に利用される、学術・JIS記述ルールを採用したからだ。
しかしながら、国語審議会の報告を基にした内閣告示ルールでは、語末の長音表記をつけることを推奨している。新聞や放送業界では、この外来語表記に準拠しているため、3音以上の用語も「コンピューター」、「プリンター」と表記している。
こんなに細かなルールがあったとは恥ずかしながら知りませんでした。気にしてみたことが無かったのですが、逆に「コンピューター」が標準だったのですね。
検索エンジンがまだ未熟だったときに、検索に引っかかりやすいように「コンピューター」と書くように、と解説していた書籍がありましたが、現在は「コンピュータ」でも「コンピューター」でもどちらでもヒットするようになっているようです。(その他微妙な日本語の表記揺れまでカバーしてくれるようにもなっています。)
こういった背景を踏まえ、マイクロソフトでは今後、内閣告示ルールに準拠し、語末の長音記号をつけることを決定した。これにより、300強の用語の表記が改められる。ただし、「Outdoor (アウトドア)」、「Junior (ジュニア)」、「Volunteer (ボランティア)」など、慣例に基づいて一部変更の対象とならないものもある。
一部例外もあるようですが、マイクロソフトが今後この表記を用いるのは、各OS/ソフトの次バージョンからで、直近では8月に予定されているInternet Explorer 8 Beta2が対象となるそうです。また、今後のService Packはこの対象には含まれないようで、OSではWindows 7(コードネーム)以降で変更されるとのこと。
1バイトでも容量を減らすため、狭い画面で多くの情報を表示させるため、といろんな理由があってこのような表記になっていたのをコンピューターの性能向上によりこれらが解決したため、今回の決定になったそうです。
マイクロソフトは軽く発表されていますが、影響は大きい。これまでの表記がデファクトスタンダードとして広がってきたものを一瞬で方向転換。これからは表記がますます混在してややこしくなりますね。検索エンジンは「ー」は無視して検索結果を表示させるようにして欲しいですね。
私もこれにならい「ー」を付けようか考えましたが、もう少しだけ様子を見たいと思います。