Amazonが、中国業者の大規模な締め出しを行っていると話題です。アカウントを閉鎖された事業者は5万店にも上り、損失額は1000億元(約1兆7000億円)を超えるとも言われています。
今回の対応についてAmazonは「業者による不正レビューのため」としており、業者が主導して架空注文や不正レビューを実施しており、やらせの高評価レビューを多数投稿して顧客の獲得を狙う方法がグレーゾーン扱いでしたが、ついにメスが入った形です。
また、Amazonの対応は広範囲に及びアカウント凍結に関しても容赦ないものになっているようです。凍結されると売上金は凍結され、倉庫内の商品も出荷できなくなるといいます。
今回はAmazonの不正レビュー業者のアカウントを大量に閉鎖したことについて私の感想を書きたいと思います。
大手も容赦しない強い態度は歓迎だがていねいな対応が必要
凍結対象となった企業は電子機器メーカーで日本でも認知度が高く人気もあった、AUKEY、RAVPower、VAVAもアカウント凍結に至っています。
これらのメーカーは商品同梱の用紙にAmazon レビューを評価5で投稿するとキャッシュバックや次回購入時に割引クーポンの配布などを行っていたため問題視されたのだと予想できます。
こういった手法で健全な内容のレビューが投稿されない状態になっているのはどう見ても良い状態ではないので改善は必要だと思いますが、もし、何の前触れや忠告もなく、いきなりアカウント停止をしたのであれば、Amazon には丁寧な対応が求められると思います。
利用規約違反だから突然一方的にアカウント停止押し売上金まで没収するのはやりすぎです。一時的なアカウント停止で不健全でユーザーにとって不利になる取引を一時的に防止するのは効果がありますが、きちんと業者に説明し改善する可能性が高いと判断した業者は救済する道は残しておくべきです。
プラットフォーマーには絶対服従しかない世の中は嫌すぎる
プラットフォーマーとなった Amazon や Google などは強い権限を持ち彼ら一社の判断により何百億円もの損失が発生する可能性があるのはあまりにもリスクが高いです。
今回の中国業者の不正レビューに関しては慎重な調査の結果実施したのだと思いますがこのような状況は我々一般利用者にとっても起こり得るリスクと考えなければなりません。
心当たりのない一方的なアカウント凍結やアカウント停止によって購入した電子コンテンツを一気に失ってしまうビスクは我々消費者にもあるわけです。もちろん不正な使用をしていた場合はアカウント凍結もやむを得ませんが心当たりがない場合はきちんと異議申し立てを受け付けすべきですし不正利用部分とコンテンツの部分などはきちんと分離して考えるべきです。
既に20年以上の実績があるインターネット PC 販売サイトですがこういった国境間の問題や法律の違いなどは真面目に議論はされてきませんでした。しかし実際になくてはならないインフラの一部となった今、我々利用者側もリスクを分散しながら利用するといったこともなければならないのだと思います。
みなさんは今回のAmazonの大量アカウント閉鎖に関してどのような感想を抱きましたか?Twitterでリプライをいただけると幸いです!