昨今の携帯電話の電話料金は「かけ放題」が一般的です。しかし一部の電話番号への通話は電話料金が発生します。そのひとつが、
0570から始まる「ナビダイヤル」です。
携帯電話会社のかけ放題サービスが適用されないため通話開始時に、「この通話は〇秒ごとに〇円が発生します。」と通知されるものの、「かけ放題を契約している」と認識・理解をしている人に別料金が発生することを十分周知できていない状況のため、トラブルが多発しているようです。
西日本新聞の記事でも取り上げられていました。
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/701901/
以前、私もTwitterで0570についてフリーダイヤルが減っていて企業イメージが悪くなっている。とつぶやいたことがありましたが、今回は、0570を採用する企業側の事情と理由を考察します。
問い合わせ窓口でフリーダイヤルが減っています。
コスト削減の目的なのは理解できますが、ナビダイヤルしか準備していない企業はマイナスイメージしかないですね。
せめてナビダイヤルの番号でけでなく、050などこちら側が無料でダイヤルできる電話番号も準備しておいてほしいです。? ひとぅ (@hitoxu) February 22, 2021
フリーダイヤルとナビダイヤルの違い
0120から始まるフリーダイヤルは、着信側が通話料を負担、一方の、0570から始まるナビダイヤルは発信側が通話料を負担するサービスです。
0120のフリーダイヤルは基本は携帯電話から利用できませんが着信側がオプション契約を締結することで携帯電話からも掛けられることが可能になります。
0570のナビダイヤルは発信側が通話料を負担しますが携帯電話のかけ放題の対象外となるため、別途料金が請求されます。これがトラブルの最大の要因となっています。
なぜ企業はフリーダイヤルやナビダイヤルを利用するのか
カスタマーセンターなど多数の顧客から着信が想定される場合、窓口ごとに振り分けや複数の電話回線が必要になります。これを自前で準備すると高額な設備投資が必要です。この「前裁き」の部分を担ってくれるサービスが、フリーダイヤル、ナビダイヤルです。
ナビダイヤルの公式サイトで記載されているメリットではこの点を記載されています。これはフリーダイヤルとほぼ同じです。少し乱暴な言い方になりますが、フリーダイヤルとナビダイヤルの違いはどちらが通話料を負担するか。ということですね。
コスト負担したくない気持ちもわかる
フリーダイヤルの通話料は市内料金、市外料金、携帯電話料金など一般料金が設定されています。有償オプションで割引などもありますが企業にとって大きな負担となるのは間違いありません。
発信者に通話料の負担を求めたいという企業側の考えも理解できます。
実際、フリーダイヤルのパンフレット(右下)にも「通話料金はお客様のご負担としたい場合には」とナビダイヤルの案内が記載されています。
携帯電話のかけ放題対象にならない方が問題
フリーダイヤルやナビダイヤルが提供するメリットを利用したいけれども通話料の負担はしたくない。という企業側の事情も理解しますが、よく考えると、そもそも、ナビダイヤルが携帯電話のかけ放題の対象とならないのが問題ではないでしょうか。
技術的な事情は詳しくないため頓珍漢なことを言っているのかもしれませんが、0570ではなく企業が持つ03や06など市外局番からかけられればかけ放題の対象となるはずです。
そうであるならば、フリーダイヤルやナビダイヤルとは別のサービスで、市外局番の03や06の番号で受電した後に同様のサービスを開発・販売すればいいと思うのです。企業側は通話料金の負担はしなくて済みますし、携帯電話からかける顧客側もかけ放題に契約していれば通話料を気にする必要がなくなります。
フリーダイヤルやナビダイヤルは通話料金でも儲けるビジネスモデルになっているため、基本料金やサービス料が安く設定されていると予想されます。別のサービスでは基本料金やサービス料を多少高く設定したとしても利用する企業はあると思います。
ぜひナビダイヤルに変わるサービスを開発・販売してくれる勇者(勇社?)の登場に期待したいと思います。
問い合わせ先の電話番号が0570の場合、企業イメージの悪化は今後顕著化すると予想されます。販売された暁には、企業側は積極的に採用して欲しいものです。
ナビダイヤルのお問い合わせ先は・・・
ナビダイヤル公式サイトに記載の問い合わせ先は、フリーダイヤルやん!!
いや、そこはナビダイヤルにしなきゃダメでしょ!?(汗)
https://www.ntt.com/business/services/voice-video/freedial-navidial/navidial.html