ソースネクストが販売する「MY FONT Premium」というソフトをご存知でしょうか?スキルインフオメーションズ株式会社が開発の文字フォントです。
「あなたの筆跡がフォントになる!MY FONT」。
画面にデカデカと特徴が書かれています。
前々から自分の文字を専用フォントとして利用できたら面白い、楽しいだろうな。と夢を持っていた私。定価36,182円(税別)が91%OFFの2,980円(税別)で8月13日までセール中なので、思い切って試して見ることにしました。
https://www.sourcenext.com/cp/s/2007/c_0000048529/
・・・結果は、、、すでにTwitterで書いていた通り、期待外れのものでした。今回記事を書くために2回商品を購入し、その実態を確認いたしました。この記事ではその全貌をお伝えするとともに同じように購入を検討している方に注意喚起をし、それでも想像通りだよ!問題ないよ!という方にご購入いただきたいという考えで人柱レポートをさせていただきます。
あくまで事実のみお伝えしております。内容についての理解・ご判断はみなさま独自にお任せします。
前置きが長くなりました。それでは、はりきって参りましょう!!
商品の内容を確認しよう
商品の特徴を説明するには正しくお伝えするため、商品ページに書かれた文章でご紹介します。この説明をよーく覚えておいてください。
販売元のソースネクストのバイヤーはこのように商品の特徴を売り込んでいます。
「自分自身の手書き文字から筆跡の癖を抽出し、フォントデータを作成するソフトです。」
商品説明では次のように書かれています。
「あなたの手書き文字がパソコン用の書体になる。今やすっかりパソコンが普及した現代。明朝体やゴシック体など、ちまたには見慣れた書体の広告や書類があふれ、たとえ個人に向けられた手紙であっても、パソコンに入っている既製書体ではどこか機械的な印象を持ってしまいます。
本製品は独自のシステムであなたの筆跡の癖を抽出し、フォントデータを作成。ビジネス文書や季節のお便りの作成など、手書きのぬくもりや優しさを伝えたいシーンで活躍し、あなたのまごころを伝えます。」
この文章をそのまま読むと、以下であると理解できます。
- 自分の手書き文字がパソコンの書体(フォント)になるソフトである
- 自分の筆跡の癖を抽出してフォントデータを作成する
表現も変えていないのでここまでは間違い無いと思います。
うんうん。
MY FONT Premiumuは、まさに私がやりたい「自分の文字から自分専用のフォントデータを作成してくれる!」を実現できるソフトだと理解しました。
期待が膨らみますね!!それでは、フォントを作成していきましょう!!
文字フォントを作成しよう!
手書き文字シートの作成と申込み
商品購入後、ソースネクストからダウンロード画面のURLが送られてきます。ソフト自体はなく申込みページへのリンクとライセンスキーの連絡です。
申込みページにアクセスしましょう。
利用規約を確認し、「同意する」をクリック。ここでは文字フォントの利用規約ではなくなぜか会員(それも何のための会員かよくわかりません)の資格であったりどうのこうのの同意を求められます。
ここからが本番です。文字フォントを作るための「手書き文字記入シートダウンロード」をクリックしてPDFをダウンロードします。手書き文字記入シートは60文字書くことで文字の癖を抽出に利用します。
PDFをダウンロード、プリンタで印刷、文字を記入後、この画面に戻ってきて、「記入しました」をクリックしましょう。
ライセンスキーを入力して「入力」をクリック。節々に違和感を観じる画面遷移。(涙)
余談ですが一度でも、フォントを生成したライセンスキーは二度目は蹴られます。当たり前ですが。。。
スマートフォンやスキャナを利用し、「手書き文字記入シート」をJPEG形式またはPNG形式でPCに取り込んでください。画像ファイルを選択し、「アップロード」をクリックします。
私はScanSnapで高いクオリティでJPEG化しました。
画面では分かりやすく、手書き記入シートの取り込みの良い例、悪い例が解説されています。
できることならScanSnapなどのイメージスキャナで取り込むほうがいいと思います。
取り込んだ画像が表示されました。下記の注意文章を確認しましょう。
うんうん。問題なさそうです。
私のアップロードした画像は問題ないので「申込み内容入力」をクリックして続けます。
申込み内容を入力します。
後から分かりますがこの入力した内容が冒頭で同意した会員情報に当たるようです。やっぱり説明が不足しているように感じます。また、会員情報はあとから変更はできませんし確認もできません。フォントをダウンロードするだけですもんね。
文字フォントの準備ができたお知らせを送るメールアドレスと希望フォント名、ダウンロードする時に入力するパスワード、なぜかお知らせのメール本文に含まれるキーワードを入力します。そんなのいる?
ここで気を付けたいのが「希望フォント名」です。
文字フォントを選択するときに表示されるのでお気に入りの名前にしたいですね。大文字小文字の英数字が指定できます。(スペースは不可でした。)
入力内容を確認し問題がなければ「注文確定」をクリック。
以上で注文完了です。
あれ、フォントの申込みだったのでは?注文だったんですね??
何となく気持ち悪さというか違和感が残りつつも申込み完了です。お申込み完了メールが届きますので完成まで待ちます。
フォント完成、ダウンロード
MY FONT Premiumの申込み完了のメールに「手書き文字の解析には通常24時間ほどのお時間を頂いておりますが、お申し込み状況により準備にかかるお時間が伸びる可能性があります。あらかじめご了承ください。恐れ入りますが、準備完了のメールをお待ちください。」と記載がありつず。
ほほぅ。きちんと解析してくれるので24時間もかかるのは仕方無いよね!と考えていたら約45分後に「準備完了のメール」が届きました。
早すぎない??
メールに書かれたURLにアクセスするとフォントダウンロードページが表示されます。申し込み時に入力したメールアドレスとパスワードを入力し、「ログイン」をクリックします。
「お預かりした手書きイメージより下記フォントを作成しました。」と説明があります。この説明より既製フォントではなく一応は私専用にフォントを作成した、と読み取れます。
候補はこの3つ。手書きした文字から大きくかけ離れていてショックは大きいです。
この3つから選ぶのはなかなか至難の業です。表示されたサンプル文字は「手書き文字 Font 123456」の15文字しかなく、せめて自分の字に似たものをダウンロードしたいと思うのですがヒントが少なすぎます。
ここで問題だと感じるのは、サンプルの文字の少なさと再作成依頼ができない点、そして何と言ってもサンプルで書いた60文字の特徴が反映されていない点です。特に書いた60文字は最低現、跳ねや止めなどは再現させるべきではないでしょうか??
癖の特徴という抽象的な表現にとどめた表記になっているのはこういった理由なのでしょうね。
苦渋の選択の結果、フォント2に決定しました。まったく似てないけどね!!
フォントはTTFファイルでダウンロードできるので、Windowsにインストールして利用することができます。
手書き文字記入シートと比べてみた
申し込み時に記入した、手書き文字記入シートと完成した文字フォントを比較してみましょう。左が手書きした60文字、右がその文字をWordで書いてみました。感想はどうでしょうか?
文字の特徴を捉えられていますか?跳ね、止めは再現されていますか?私の評価は、まったくできてないと感じました。個人的な感想は、手書き風の良い雰囲気のフォントができあがった。というものです。
今回は、2,980円(税抜)で購入したため手書き風の日本語フォントが手に入った。と割り切って考えると、今後、利用シーンはあるかな?と納得させることはなんとか可能ですが、もし定価の36,182円で買っていたら、メーカーに連絡と問合せをしていたことでしょう。
もういちど試してみた
1回目は特徴のある丸文字だったため特徴がありすぎて文字認識がうまくできなかったのかもしれない。と思い、評価のためもう一度、2,980円(税別)でソフトを購入して試してみました。
3つの候補から、今回はフォント1を選択しました。
いかがでしょうか。
雰囲気のいい手書きフォントであるとは思いますが、今回も文字の癖は捉えられていません。前回、Zは斜めに線があったので今回は気を利かせて書いてあげたら、できあがったフォントにないし!なんやねん!!
Sの最後の戻りはないですし、mの始めの丸みもありません。ゆも違いますよね。一方で漢字は雰囲気が近いように感じました。ここまでキレイでは無いですが。でもおとなしいフォントになってしまったな、と感じました。
なぜ期待と大きく乖離した結果となったのか?
二度、フォントを作成してみましたが率直な感想は「できあがったフォントは自分の文字ではない。」です。ただ、雰囲気のいい手書き風フォントができあがった。というだけですね。
ここからはなぜできあがったフォントが期待を大きく下回ってしまったか?を考えたいと思います。
商品説明に嘘は無い
結論を先に書くと商品ページの説明には実際には間違い・嘘はないと思います。どういうことか?詳しくご説明しましょう。
商品ページの下部にある注意文章に次のように書かれています。
「注) デザイン文字など、特徴のありすぎる書体には対応していません。あくまで一般的な手書き文字にのみ対応しています。」
「注)本製品は、筆跡の特徴を抽出してフォントを作成するソフトです。 お客様がお書きになった文字そのものがフォントになるものではありません。」
そうなんです。特にココかこのソフトの最大のポイント、私が期待外れと感じた最大の要因です。
「お客様がお書きになった文字そのものがフォントになるものではありません。」
私はてっきり「自分の文字から自分専用のフォントデータを作成してくれる!」と買ってに期待を膨らませてしまいましたが、そうではなく「自分の文字の癖を自動抽出してフォントを作成するソフト」なんです。フォントを作成する手順で自分の文字を書きますが、「書いた文字そのものがフォントにはならない」のです。
詳細は後述しますが、まとめると次の通りです。
- 書いた文字の癖を抽出してフォントを作成
- 書いた文字そのものがフォントになるわけではない
ソフトが自動処理するのだから文字がそっくりそのままフォントにできるとは私もはじめから思ってはいませんでした。それでも似ていない部分はあるにしても、自分専用の文字フォントができるんだったら他と差別化できるし楽しいだろうな。と。考えていました。ましてや文字を何文字か書かせるのだからせめて書いた文字だけは癖を再現したものになっているだろう。と思っていました。だって自分専用の文字フォントをシステムが生成するんだと思っていましたから。
その期待もむなしく、書いた60文字を含め文字の癖の特徴はほとんど反映されずなんちゃって自分の文字が完成しました。
あらかじめ準備されたフォントではないか?
二度文字フォントを作成した理由は、実は文字フォントは始めから何種類か準備されていてその中から適当に候補を3つ表示させているだけでは?自分専用にフォントは準備されていないのでは?と感じたからです。
スキルインフォメーションズ株式会社のサイトを確認すると、医療機関関連システムや自治体システム、フォント、素材販売をする大阪に本社を置く企業です。
フォト販売ページには手書き書体が158種販売されていました。
158種の中に今回購入した、フォント(2種)が含まれるのでは無いかと想定し全158種をチェックしましたが販売されているフォントの中には有りませんでした。
この結果から言えるのは、あらかじめ準備されたフォントではなく、一応は購入者専用のフォントのようです。これは嬉しい点です。
フォント販売ページでは、手書きフォント作成をメニューとして準備されていて、50,000円スタートとなっていて手書き文字記入シートは120文字がスタートで40文字を1万円で追加できるようです。サンプル文字が増えれば文字の癖を捉えられやすくなり精度が上がるのでしょうね。
まとめ
今回はソースネクストで販売されている、「MY FONT Premium」を使って自分の手書き文字をフォントにしてみたよ!という人柱レポでした。この記事を作成するにあたり一回だけの評価では不公平だと感じたので二回購入し、また、スキルインフォメーションズ株式会社さんのサイト、フォント販売ページもチェックをして総合的に評価させていただきました。
結論は、「自分専用の手書き風フォントを購入できる」ものであり自分の文字の癖、特徴をちょっとだけ加味した味のある手書き風フォントができあがるのですが、過度な期待はしちゃ駄目。ということになりました。
自分専用の文字フォントに夢を持っている人は多いと思うので、ぜひ購入前にこの記事に出会って、納得をされた上で購入し、作成を楽しんでいただけると嬉しいな、と思います。
私は、セール価格の2,980円(税別)であればこの結果は、何とか許容できますがこの結果をあらかじめ知っておけばさらに楽しめたと思います。定価の36,182円は絶対に出せないと感じました。
できあがったフォントは自分の文字と大きく違うものとなりましたが、気に入ったので、普通に手書きフォントとして使っていこうと思います。
良かったらみなさんの感想も聞かせてくださいね!