GoogleNewsのリーダーとして人気が高かった、iPhoneアプリ「GNReader」ですが、記事の更新が突然できなくなりました。ひとつだけ記事が更新されたと思ったら、運営会社からのお知らせでした。
「設備の負荷対策やメンテナンス負荷を含む種々の理由により事業として継続することが困難」と説明の上、2010年1月19日をもって機能を停止した旨が記載されています。
GNReaderは動作が軽かったため気に入っていましたが残念です。(他アプリとの連携が充実していなかったため利用頻度は少なかったです。)
アプリ自体は2009年12月31日に公開が中止されていたようで、突然の機能停止……。私が愛用していた無料アプリの場合は致し方ないとして、GNReaderには有料版(115円だったかな?)もありましたが、このユーザーに対しても同じ対応だったのでしょうか?
公式サイトのプレスリリースや社長ブログ、開発ブログ、公式Twitterアカウントでもアナウンスがありません。理由はともあれこのような突然の停止は会社としてよくないイメージを植え付けてしまうと思います。
説明ではサーバ負荷やメンテナンス云々とありますが実際のところは著作権関係の部分で問題視されたのかもしれませんね……。
さて、今回は人気アプリの突然の記事更新停止という自体になったわけですが、iPhoneアプリの課題やリスクが見えてきたように思います。
ひとつ目は、アプリがいつまでも利用できる保証はない、という点。今後も他のアプリで同様に突然の公開中止、利用できなくなる自体が起こる可能性は十二分にあるでしょう。
ふたつ目は、アプリ経由でどんなデータを吸い出されているかまったく見えないという点。利用者側からすれば簡単に操作ができて便利につかっているけれども、実はどのサーバを経由しているのか。またどのようなデータを吸い取られているのかが分からないまま使っているのが実情です。そう思うと少し怖い気もしますね。GNReaderが自社サーバを経由していたという事実を知っていた人はほとんどいないと思いますし。
細かい点はありますが実は大きな問題で、アプリへの依存度が高ければ高いほど影響があるでしょう。私はアプリを使うときにいつも頭の片隅に置いているのですが、「このアプリが使えなくなったときに代替えがあるか」とまずは考えるようにしています。
OSやアプリは長くても数年周期で新しいものが出たり使えなくなったりします。要はそれまでの過去の資産(データ)をどのように引き継げるか?(または引き継ぐ必要があるものか)を考えるようにしています。
極論で言えばどれだけ素晴らしいアプリであってもその辺がまったく考慮されていないようだったら、メインで使うことを見送ることもあります。おそらく多くの方はここまで考えて使い始めることは無いと思いますが、ウェブアプリやクラウドコンピューティングが今後ますます増えるとさらに気にしなければいけないと思います。
この点は利用者側というよりは実はサービス提供者側が充分に考えてもらいたい事なんですけどね……。