昨日、市場で売っていた梨。おっちゃんが、めちゃくちゃ勧めてくるので思わず一盛り買っちゃいました。4個で350円。安かった。
「この梨は、甘いよ〜。奈良の山奥で作られた梨で、みんな山奥に買いにいかな手に入らないもんやねん。明日にはみんな売り切れるよ!」
何だか怪しい雰囲気プンプンですがさらに説明は続きます。
「しかもこの梨、鳥取のあの二十世紀梨の元となった梨で、鳥取からみんな勉強に来
手持ち帰ったらしい。」と言うではありませんか!
話半分で聞いていましたが、そこまで言うなら、ということで買ってみました。
だいたいなんて読むの?
梨ひとつずつ、パッケージにくるまれていておいしそうに見えた、というのもありますが、そもそも、なんて書いてあるんでしょうか?
大和特産「女世紀梨」??おんなせいきなし? 何ともドキドキする名前やな?と思ったり思わなかったり、Googleで検索するも、まったく引っかかりません。
うむ。パッケージの下に書いてあった、「大淀町果樹組合」で検索するとヒットしました。
「廿世紀梨」、にじっせいきなしと読むようです。そう、鳥取の二十世紀梨と同じ読み方です。これにはびっくりしました。(笑)
廿世紀梨は本当に、二十世紀梨の参考になったの?
大阿太高原(おおあだこうげん)の梨作りの歴史は古く、明治10年頃から開拓が始まり、今から115年前の1902年(明治35年)に廿世紀梨発祥地、千葉県松戸市から穂木を取りよせ接木したのが始まりで現在に至ります。その木は今も健在で毎年500個ほどの実を付けるといいます。
そう、二十世紀梨と廿世紀梨は同じ品種であり、呼び方の違いだけのようです。一般的には二十世紀梨と表記し、一部地域で栽培されているもののに廿世紀梨として出荷しているようです。
ところで、市場のおっちゃんが言っていた鳥取の二十世紀梨が、大阿太高原の廿世紀梨を参考にしたのか?という点については眉唾でてした。全農とっとりのホームページの説明によると、1904年(明治37年)、鳥取市桂見の北脇永治という人がその苗木を10本購入したのがはじまり。とあります。
確かに大阿太高原より2年後になりますが、参考にしたという話しはありませんでした。ルーツが千葉県松戸市で同じ、という事を言いたかったのかも知れませんね。
肝心のお味は?
肝心の梨のお味はどうでしょうか。実は私は、鳥取の二十世紀梨はシャキシャキしてて酸味が強いため、あまり好きではなく、豊水、幸水などのみずみずしい梨が好きだったりします。
大阿太高原で収穫された、廿世紀梨のお味は……。
ちょうど鳥取の二十世紀梨と幸水を言いどこ取りしたような味でした。シャキシャキ感がありながら、みずみずしくて甘い。糖度は高くないと思いますが素朴さの中に甘さが引き立っているという感じでした。いやいや、本当においしかったです。
大淀町果樹組合の廿世紀梨は、農協を通さず直売のみ、という販売を貫いているそうです。また見かけたら、迷わずに購入しようと思いました。みなさんも見かけたら、ぜひ食してみてくださいね!!