ソフトバンクは15日、3月からサービス開始した、LINEMOの最新プラン「ミニプラン」を発表、同日の15日からサービスを開始しました。
オンライン申し込み専用のLINEMOは、ahamo、povoと同様の通信量20GBで2,728円(税込み)のシンプルなワンプランを提供してきた「スマホプラン」に加え、通信量3GBで基本料月額990円(税込み)の「ミニプラン」を新設しました。
3GB以下の方は絶対にお得なサービス
20GBも必要なく、3GB以下であれば、ミニプランは最良の選択となるでしょう。昨年12月以降、3大キャリアのオンライン専用プランの投入をきっかけにMVNO業者も値下げラッシュが続きましたが、それをも引導を渡しかねない今回の、LINEMO ミニプランの特徴は以下の通り。
LINEMO ミニプランのここが魅力
- 初期手数料無料、違約金なし、MNP転出無料
- 音声SIMが3GBで990円と激安
- ソフトバンク回線と同等のため通信品質が高い(混雑時間帯でも快適)
- LINEギガフリー(トーク利用や音声通話・ビデオ電話に加え、データ容量の大きな画像・動画の送受信やタイムラインへの投稿などの機能対象)
- データ量超過後の低速化速度が300kbpsと他社の128kbps、200kbpsより高速
- 通話オプション割引キャンペーンが対象で1年間550円引きとなり、5分/回が無料に、話し放題が1,100円
LINEMO ミニプランのここがいまいち
- 通話料金が22円/30秒と高い
- 1GBチャージ550円と高い
LINEMO ミニプランがもたらすものは?
LINEMOの音声SIMで月額1,000円以下の価格設定は衝撃的、と言えます。
2020年12月から始まった3キャリアのオンライン専用プランは20GBで統一されており中容量をターゲットとされており、数GBの小容量はMVNO各社が価格面でサブブランド各社より下回る価格とすることで棲み分けができていました。
今回のLINEMOはその小容量を一気にかっさらいに来ました。自社のY!mobileを浸食することも覚悟したプランだと思いますが価格競争の第2ラウンドが始まるかもしれません。
利用者目線では価格が安くなるのは歓迎ですが各社が単なる価格競争に陥り、消耗戦になるのは長い目で見ると由々しき問題です。体力がないMVNO業者の離脱が起こり気づけば体力がある大手、キャリアしか残っておらず結果として再び価格競争が起こりにくい環境ができてしまう恐れがあります。
適正な利益が確保できなくなればサービスの存続が困難になるばかりでなく、今後の携帯電話の技術開発に遅れが出る恐れもあると思います。政府は価格の値下げではなく適正な競争が起こる環境や制度の整備を進めるべきでしょう。
LINEMO ミニプランはMVNOをオワコンにするか?
MVNOより通信品質が高く100円前後の価格差しかないなら、LINEMOにするという方が大半だと思います。
- データ通信をあまりせず3GBで収まる人
- 電話をあまり使わず、LINEでの通話がほとんどの人
1年間限定ですが5分間の通話し放題が、550円のところ0円になるため利用が少ない人にはもってこいのプラントいえるでしょう。ソフトバンクは1年後に知らず知らず550円が課金されることを狙っていそうですが・・・。
では、LINEMO ミニプランはMVNO各社をオワコンにするか?というと「そうでもない」と言えます。MVNO各社は小容量を価格のみで勝負してきましたが、各社特色を出したプランで勝負をすればまだまだ戦えると思います。
例えば日本通信SIMの合理的みんなのプランは月額1,390円で通信料6GBで70分の通話が込みてす。さらに1GBチャージは275円、通話料金は11円/30円とLINEMOの半額です。合計通話時間をバンドルするアイデアで差別化を図っており追加の価格も安価に抑えられています。
今後も各社の激しい競争が続きそうです。