2021年6月26日午前0時。マイクロソフトは Windows 11 を発表しました。
Windows 11 はマイクロソフトが自身で宣言した「Windows 10は最後のWindows」を破ってネーミングの変更に踏み切ったわけです。
今回はWindows 11について、私が思ったことをつらつらと雑談したいと思います。お時間のある方はお付き合いいただけると幸いです。
Windows 11とはなんぞや?
Windows 11 の特徴は何でしょうか?
- ユーザーインターフェイスの洗練
- 画面デザインのディテールへのこだわり
- Microsoft Storeの刷新
- Amazon アプリストアを通じたAndroidアプリの提供
- セキュリティ対策
- バッテリ消費の最小化
- Windows Helloの応答性向上など
見た目が大きく変わることに加え新たなチャレンジもしています。特に大きいのはモバイルへの歩み寄りとゲームの強化でしょうか。新しい物好きの私はこの大きな変革にはワクワクする部分も大きいです。
iPhone、iPadとの連携・親和性が高いMacに対し、自社のモバイルOSを諦めAndroidとの親和性を高める一方、Googleとは手を繋げない部分があるため、Amazonと手を組むなど驚きも大きいです。
一方で自社の強みのゲームの融合やTeamsなどの自社製品のインクルードにも挑戦しています。シェアの大きなWindowsに取り込むことは独禁法の恐れがある一方でSkypeで主権を取れず、ZoomやLINEなど他社のシェアが高い分野に攻め込む狙いもあります。
このようなマイクロソフトの営業戦略が見え隠れするWindows 11は、Windows 10の延長線上では実現しえないものとマイクロソフトは考えたのでしょう。
2つ以上のOSが共存する黒歴史が再来する
Windows 11が発表されましたが、私は当初、Windows 10も自動的にWindows 11に移行するものだと思ったのですが、そうではないようです。
Windows 10からWindows 11へのアップグレードは無料で行われますが、要件が厳しくなっています。コンシューマーはWindows 10からWindows 11へ移行すると思いますが、各企業の多くは引き続き、Windows 10を利用し続けるでしょう。
- プロセッサ:1 ギガヘルツ (GHz) 以上で 2 コア以上の64 ビット互換プロセッサまたは System on a Chip (SoC)
- RAM:4 ギガバイト (GB)
- ストレージ:64 GB 以上の記憶装置
- システム ファームウェア:UEFI、セキュア ブート対応
- TPM:トラステッド プラットフォーム モジュール (TPM) バージョン 2.0
- グラフィックス カード:DirectX 12 以上 (WDDM 2.0 ドライバー) に対応
- ディスプレイ:
- 対角サイズ 9 インチ以上で 8 ビット カラーの高解像度 (720p) ディスプレイ
- インターネット接続と Microsoft アカウント:Windows 11 Home Edition を初めて使用するとき、デバイスのセットアップを完了するには、インターネット接続とMicrosoft アカウントが必要です。
CPUは32ビットCPUは利用できなくなり、Intel第8世代以降が必須となるようです。その他にも条件があるようなので、気になる方はマイクロソフトが公開している「PC正常性チェックアプリ(アプリダウンロード直リンク)」で確認してみてください。
新しい機能を搭載するのは大歓迎ですが、私が問題だい考えるのは、2つのOSが存在することになるという点です。
OSは1つにしておくべきですし、操作や見た目に影響する部分は、新機能を利用するかはユーザーが選択できるようにすべきです。
Windows 11で搭載される機能のうちWindows 10のアップデートでも実装されるものがあると思いますが、2つのOSが存在することで、新しいバージョンへの移行に大きなコストがかかることになります。
Windows 10にようやく移行が終わり半年に一度の大型アップデートのリズムにようやく慣れてきた矢先にWindows 11の発表は各企業に取ってはウンザリしかないでしょう。各企業は新機能を積極的に使いたいわけではなく安定して安定して使えるOSが欲しいのです。
Windows 10でようやく最新版のOSに追いつき、この先も半年に1回の大型バージョンアップで稼働確認さえすればこれまでの悪夢の数年に一度の大型アップデートをすることはない。と誰もが明るい未来を信じたハズです。しかし、Windows 11で再び、その悪夢は繰り返されることとなりました。
なぜ、マイクロソフトは自身も苦労をした、Windows XP、Windows 7の切り替えの困難さを繰り返そうとするのでしょうか。
名前はWindows 11になったけれども、Windows 10の延長線上ですべてのユーザーはWindows 11に移行が求めれ、新機能でハードの要件が必要なものは選択制とすれば、企業はOSのコアのバージョンは追随できますし、新しさを求めるユーザーにも応えることができます。
その制御は困難なものであることは容易に想像できますが、その手間をかけずに見た目のいいWindows 11をWindows 10とは別バージョンとしてリリースを決断したマイクロソフトにはただ残念でしかありせん。
マイクロソフトはロードマップの変更について説明をすべき
Windows 10が発表された当時、「最後のWindows」と語ったことに共感しました。マイクロソフトもようやく柔軟に、時代にあったWindowsを開発していく体制に移行したのだと思ったのでした。
半年に一度の大型アップデートでコンスタントに機能追加もしていたし、コンシューマーも企業もようやくリズムに慣れてきた矢先に今回の方向性の転換です。
マイクロソフトはWindows 10利用者に対し今回の方向転換の理由と、Windows 10を使い続けた場合の影響をきちんと説明をすべきです。Windows 11と名前を変えなくてもいづれ最低利用条件から外れ利用できなくなる可能性はあったこと。それが今回のタイミングであったこと。
Windows 10はこれまでの半年ごとの大型バージョンアップは実行されるのか?それに追随していれば、Windows 11に入れ替えるタイミングでアプリの互換性は担保されるのか?などです。かなり細かい点ではありますが最も重要な部分だと思うのです。
ハードとソフトを一体開発をしているアップルと比較するのは酷とは思いますが、マイクロソフトにはロードマップを説明する責任があります。
個人的には、Windows 11の数々の機能よりも、まずは、古いPCから新しいPCに簡単に移行できる機能を搭載して欲しいと思うのですが、やる気なしでしょうねぇ。。。
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