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無印良品「不揃いバウム」の名称と価格改定の構造

無印良品の主力商品である「不揃いバウム」について、その名称の実態と、価格改定に伴うマーケティング手法の構造を整理します。

目次

1. 「不揃い」という名称と製造の実態

消費者の間では「本来の丸いバウムクーヘンを作る際に出た端材(切れ端)を集めたエコな商品」というイメージを持たれがちですが、実態は異なります。

元々この商品は、専用のスティック型で焼き上げられた正規の商品として販売されていました。2017年のリニューアル時に「焼きムラや変形があるものも検品ではじかず、そのまま商品に含める」という基準変更を行い、そのタイミングで商品名に「不揃い」という言葉が冠されました。 つまり、端材の寄せ集めではなく「検品基準を下げて歩留まりを上げた、専用ラインでの生産品」です。

2. 価格改定の理由と「サイズ変更」

2017年のリニューアルに合わせて、価格が従来の180円から150円に引き下げられました。 当時のプレスリリースでは、価格改定の理由を「検品基準を見直してロスを減らし、サイズも見直して、お求めやすく、食べやすくなりました」と説明しています。

文面上は「ロス削減」と「サイズ変更(容量の減少)」の両方が価格低下の理由として並記されています。しかし、実質的なコストダウンの直接的な要因である「容量を減らした事実」が、「ロス削減による企業努力」という社会的に好まれる言葉と並べられることで、実態が目立ちにくくなる構造になっています。

3. 消費者の認識とのギャップ

「不揃い」という秀逸なネーミングと、「ロスを減らした」というストーリーの組み合わせは、消費者に「捨てられるはずだった部分を活かして、安く提供してくれている」という好意的なイメージを抱かせます。

実際に検品ロスを減らしている点は事実ですが、「意図的に小さくした専用品である」という実態と、プロモーションによって消費者が抱くイメージとの間には明確な乖離が存在しており、企業側の計算されたブランディング戦略が見て取れます。

参考資料

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